電気安全と保安

電気安全と保安

 

[ 電気災害の予防保全について ]

 

電気設備や身の周りの電気機器は、常に適切な管理と正しい使用方法によって安全が確保されます。 その管理や使用方法についてやさしくご案内します。

 

最近発行した 「安全のしおり」 令和3年夏季号の表紙

令和3年夏季号「安全のしおり」は、下のPDFをクリックし印刷して ご利用することもできます。

令和3年夏季号「安全のしおり」(PDF)

 

 

※下記項目をクリックすると該当項目へ移動します

 

[ 1 ] やさしい安全教室

  1. 電源コードは確実にプラグを掴んで操作しましょう
  2. タコ足配線は止めましょう
  3. 古い電源プラグは早めに交換しましょう
  4. 電気機器は必ずアース(接地)を取りましょう
  5. もしブレーカが作動したときは?

  [ 2 ] 受電設備を有する事業場様へのご案内

  1. 漏電による災害の防止
  2. 電気管理技術者の指摘事項について
  3. 絶対に防がねばならない波及事故
  4. 受電設備の更新年数について
  5. 電気工事は事前に電気管理技術者にご相談下さい
  6. 高圧充電部に近接する工事の場合もご相談下さい

 

[ 1 ] やさしい安全教室

 

1 電源コードは確実にプラグを掴んで操作しましょう

コードを掴んで引抜くと、プラグ内に無理な力がかかりこれを繰り返すと、断線やショートの原因となります。プラグは確実に掴んで奥までしっかりと差し込み、または引き抜きましょう。プラグをコンセントの奥まで挿し込んでも緩い場合は、接触不良や発熱の原因となります。これは、プラグの変形やコンセント側の接触部の変形、弾性疲労等によるものです。工事店に依頼してコンセントを交換しましょう。素人工事は危険です。法的にも禁止されています。 また、濡れ手では絶対に電源プラグを掴んではいけません感電の危険性が極めて高くなります。

2 タコ足配線は止めましょう

一つのコンセントから通電できる電流値は15アンペアまでと限度があります。 これを超えると配線器具が発熱し、場合によっては電気火災の恐れを生じます。 絶対に止めましょう。


タコ足配線の例

3 古い電源プラグは早めに交換しましょう

長期間、常時、挿し込んだままになっている古い電源プラグはありませんか ? このようなプラグはホコリや汚れが付着し、高湿度などの悪条件が重なりますと、徐々に絶縁低下をきたし、プラグ表面で部分放電を発生、表面の炭化が進行(トラッキング現象)、そして遂には発火し、恐ろしい電気火災へとつながることがあります。古いプラグは早めに交換しましょう。 日頃から通気の悪い処のコンセント付近は、隙間を十分に確保し、風を通し、定期的に清掃したり、また汚れの付着したプラグは乾いた布でよく拭く等の手入れが大切です。 ホコリが溜まりやすい箇所には、塵埃侵入防止タイプのコンセントの設置を推奨します。   【事例】 通気が悪くホコリの溜まりやすい部屋の片隅で、冷蔵庫、テレビ、ビデオ、パソコン等の挿し込んだままの電源プラグ、特に湿気の多い台所、洗面所が要注意です。

 


トラッキング現象による発火


接地端子に確実に取り付ける

 

4 電気機器は必ずアース(接地)を取りましょう

電気機器は絶縁不良等で漏電した場合、感電や火災等、大きな事故を起こす恐れがあります。 しかし、適切な接地を施すことで、これらの事故を未然に防止することができます。

例1 機器の電源プラグが接地極付の場合、接地極有りのコンントに確実に挿し込みます。接地端子がネジ止めタイプでは、コンセント側の接地端子にしっかりと締付 けましょう。もし、コンセント側に接地端子がない場合は、屋外に設置棒を打込み、室内までアース線を導入しなければなりません。これは専門知識を有する者 に依頼しましょう。
例2 機器の電源コードが接地線なしの場合、機器の外箱(メーカ指定の箇所)にアース用の線(十分な太さの線)を接続し、もう片方をコンセント側の接地端子に、ゆとりをもたせて確実に取付けましょう。

 

5 もしブレーカが作動したときは?

突然分電盤のブレーカが作動し停電したら、先ず電気の知識を有する者、或いは電気管理技術者に連絡し、その指示を受けて下さい、技術者への緊急な連絡がつかない場合、あるいは技術者の到着まで間がある場合には次のように対処しましょう。

(1) 分電盤を覗き、使用中のどのブレーカが落ちているかを確認します。(*1)
(2) 落ちているブレーカが分岐したブレーカの一か所のみだった場合
  (イ) その回路が電灯回路の場合、電灯回路または電灯器具内でショート、過電流あるいは漏電等の異常を生じています。漏電の場合はブレーカの漏電表示(漏電遮断機能付きの分岐ブレーカ)が現われています。このいずれの場合もブレーカは投入しないで下さい
  (ロ) 回路がコンセント回路の場合は、先ず、ブレーカの作動が漏電(漏電遮断機能付きの分岐ブレーカ)によるものかを確認します、そしてコンセントに接続しているすべての電気機器の電源プラグを抜きましょう。抜き終わった後、落ちているブレーカを投入します。 ブレーカ投入直後、(コンセントに電気機器の電源プラグを差し込む前に)再び落ちた場合、コンセント回路に異常があります。ブレーカは再投入しないで下さい。 ブ レーカ投入後、即、落ちなかった場合、引き抜いた電気機器の電源プラグを一つ一つ差し込んでいきます。差し込んだ時点でブレーカが落ちたら、その電気機器 内で異常を生じている可能性大です。ブレーカに漏電表示があれば、漏電によるものです。その機器は使用を中止して下さい。 ブレーカが落ちたが漏電表示がない場合は、接続した機器内でショート等が発生しているか、またはコンセント回路のオーバ負荷(いちどに電気機器を使い過ぎ)によるものです。さし当り使用を中止し、機器の異常の有無を後で確認しましょう。 単にオーバ負荷(機器の使い過ぎ)による場合は使用機器を減らして下さい。
(3) 落ちているブレーカが分電盤の主ブレーカの場合
    要領は分岐ブレーカの場合と同じですが、落ちた要因が漏電によるものか過電流によるものか、また、単三欠相(欠相遮断機能付の場合)によるものかを確認しましょう。 単三欠相の場合は、絶対に投入禁止です、被害を更に拡大してしまいます。 ブレーカが漏電あるいは過電流による作動の場合は、いちど分岐ブレーカを全て落とした後、一つ一つ、間を置きながら再度投入していきます。投入直後、主ブレーカが落ちればその分岐回路での異常と特定できます。以後の操作は前記の分岐回路が落ちた場合と同じです。 以上の操作で異常が再現できない場合もあります。それは恒常的には現れない故障です、以後も再発の恐れがあります、注意しましょう。また、古くなったブレーカでは、ブレーカそのものの動作不安定による場合もあります。専門家の手に委ねましょう。
(*1) 何れのブレーカも作動しないで停電した場合は、回路中のどこかで断線、接続外れ、或いは接触不良を生じているか、もしくは分電盤以前のトラブルです。電気管理技術者の到着まで待ちましょう。 地域全体での停電でないかも確認しましょう。地域全体の停電の場合は電力会社の復旧を待つしかありません、この場合は必ずしも電気管理技術者への連絡は必要ありません。

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[ 2 ]受電設備を有する事業場様へのご案内

1 漏電による災害の防止

古いビルや建造物の分電盤、或いは負荷接続の端末において、未だに漏電ブレーカを設置されていない箇所を見かけます、漏電による人災事故並びに建造物等の貴重な財産を電気火災から守るためには漏電ブレーカの設置は必須のアイテムです、早めに設置しましょう、増設の場合も同じです。 漏電ブレーカ(もしくは漏電遮断機能つきブレーカ)の設置は、分電盤の場合少なくとも主回路には必ず設置します。分岐回路にも設置すれば安全性は更に向上します。

2 電気管理技術者の指摘事項について

電気管理技術者は、常に事業場の設備を定期的に点検し、不適切な箇所を発見した場合、または機器の老朽化等による事故への予防的保全の見地から、事業場様に対し適切な指摘をさせていただいております。 これは、感電や火災等の電気災害、突然の停電発生による事業場様の経済的損失、或いは貴事業場の事故が原因で周辺地域まで停電させるといったアクシデントを防止するための事業場様への重要な指摘です。 指摘させていただいた事柄の解決には、事業場様にとって経済的に少なからぬご負担を強いることになる場合もございます。しかし、これは前記、電気災害の防止、あるいは貴重な財産を守るたには、当然必要なことと言えましょう。事業場様には、このことを十分にご賢察いただき、電気管理技術者の指摘事項については早めの善処をお願いいたします。

3 絶対に防がねばならない波及事故

高圧の受電設備には、万一の事故発生時に速やかに対処できるよう、諸々の安全装置が組込まれています。しかし、機器の老朽化、あるいは強力な雷インパルス等により機器が損傷を受けていたりして、その安全機能そのものが阻害されている場合もあります。このような場合、受電設備内で発生した事故を設備のおお元(通称、PASと言う)で阻止できず、電力会社の変電所の開閉器まで開放させ、結果的に周辺地域の停電にまで及ぼしてしまう場合もあります。 これは波及事故と呼ばれていますが、その社会的影響は大きく電気管理技術者には、監督官庁への事故報告の義務が課され、また、事故の原因が電気管理技術者の瑕疵にあれば当然その責任は電気管理技術者に、また、電気管理技術者の指摘事項が事業主様において適切に改善されていなかった場合には、事業主様にまでにもその責任が問われかねません。 ところで、結果はそれだけに止まらず、突然の停電で事業の損失を被った周辺地域の事業場(工場、銀行、病院等)から損失の補償まで要求される恐れがあります。従って、このように社会的な影響の大きい波及事故はタイトルのとおり事業主様と電気管理技術者との相互協力のもと絶対に防がねばなりません。 特にPAS(区分開閉器)あるいはケーブルに関する電気管理技術者からの改善の指摘事項があった場合には事業主様で早急なる善処をお願いいたします。

4 受電設備の更新年数について

受電設備の各機器は、永年の使用により徐々にその性能は劣化していきます。所定の性能が維持できず故障の発生に至る前に使用機器を良品と交換し、事故を未然に防止することが最も望ましい事です。それらの機器の更新年数については、一応下表のような資料があるものの実際の更新年数については、使用環境によりかなりの相違があるものと思われます。 一般に、屋内の開放型受電設備の機器、屋内型キュービクルの機器は風雨にさらされることもなく、塵埃も少なく機器の劣化は緩慢です。しかし、屋外設置型のキュービクル内の機器、及びケーブル等は厳しい自然環境下にあり、温度変化が大きく、また、雨水の浸入等で内部は腐食が進行し、塵埃の付着等から絶縁低下をきたしています。海岸近くのキュービクルでは、塩害等の悪影響を受け更に厳しい環境下にあります。 このように機器の性能劣化の程度は、設置された環境により様々と言ってよいでしょう。定期点検において、その度合いがデータとして計測できるものもありますが、メカニカルな劣化等、データとして現れず把握が困難な場合もあります。 何れにせよ電気管理技術者は、データと永年の経験から事業場様へ、保安上必要とする的確なる指摘に日夜務めております。電気管理技術者からの設備更新等の指摘には、極力ご協力の程をお願いいたします。  

表(社)日本電気工業会、高圧機器の更新推奨時期

 

機 器 名 更新推奨年数 機 器 名 更新推奨年数
負荷開閉器(屋外) 10年 カットアウトSW 15 年
交流遮断器  20年* PCヒューズ(屋外) 10年
変圧器 20年 避雷器 15 年
コンデンサー 15年 配電用遮断機 15 年
リアクトル 15年 CVケーブル 25年**

 * 部品をメーカ推奨に従い交換した場合の年数

** 電気学会技術報告Ⅱ部第159号(昭和59年11月号)より抜粋した資料による。

 

5 電気工事は事前に電気管理技術者にご相談下さい

事業場様は、事業の拡大、縮小あるいは模様替え等、必用に応じ既設の電気設備の工事を計画されることでしょう。このような場合、各事業場の保安規定に謳ってあるとおり、事前に電気管理技術者にご相談いただきますと、電気管理技術者は関係法令及び保安管理の視点から事業場様の計画内容、あるいは工事店の施工内容等をチェックし、安心して工事が行えるようご協力します、ぜひ事前のご相談をお願いいたします。

6 高圧充電部に近接する工事の場合もご相談下さい

事業場様で建物周りの下記のような箇所で改修、増設、塗装等の工事を実施される場合は、 感電事故防止などのため、事前にご相談下さい。

(1) 高圧引込柱より架空線で受電していて、その架空線に近接した工事を行う場合
(2) 建物壁面に設置された区分開閉器に近接した工事を行う場合 (例、壁面工事、塗装工事及びその足場設置工事等)
(3) 高圧引込柱より地下ケーブルで受電していて、そのケーブルの埋設付近を掘削する場合

このような工事では、工事中不用意に充電部に接触し、感電或いは架空線、ケーブル等を損傷し、停電を生じる等の事故が、 例年少なからず発生しています、ぜひ事前にご相談下さい。

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